B’z『ultra soul』とは
『ultra soul』は日本のロックユニット「B’z」が2001年3月14日にリリースした31枚目のシングルであり、B’zとしては初めて3曲収録されたシングルです。
この作品は、前シングル「RING」からおよそ5ヶ月ぶりに発売されたファン待望のシングルでした。
さらに、このシングルの表題曲にもなっている「ultra soul」は、テレビ朝日系『世界水泳福岡2001』大会公式テーマソング曲として起用されたので、その影響もあってこのシングルはB’zが21世紀に発売したシングルの中では初動・累計共に歴代最高の売り上げを記録しました。
それに伴い『ultra soul』は17thシングル「love me,I love you」以来、約6年ぶりにオリコンチャート2週連続1位を獲得しました。
そんな『ultra soul』の偉大な記録の立役者になった「ultra soul」は、その後も”元気が出る応援ソング“として多くの場面で使われており、B’zファンに限らず世代を超えて幅広く多くの人から愛されています。
もはや、
そして輝く、ウルトラソウルッッッ!!!からのHEY!!
このノリを知らない日本人はいないのではないでしょうか。
また、2020年に開催されたB’z初の無観客ライブ「B’z SHOWCASE 2020-5ERAS 8820-Day5」のなかで発表された”B’z LIVE演奏回数ランキング”では、堂々の1位を飾るなどB’zLIVE-GYMでも欠かせないナンバーとなっています。
そんなB’zの代表曲とも呼べる「ultra soul」ですが、B’zのメンバー松本孝弘さん、稲葉浩志さんからすれば、
国民的ヒット曲ではないそうです。
そのエピソードについてB’zのお二人がB’z結成30周年の年に作られた「B’z ザ・クロニクル」のなかで話されていました。
なので今回は、B’zが「ultra soul」は国民的ヒット曲ではないと答える理由についてご紹介させて頂きます。
B’zが『ultra soul』は国民的ヒット曲ではないと答える理由
松本孝弘「そこまでじゃない」
「僕たちの場合は、ヒット曲が多いわりにはないよねっていうのをずーっと言われてて。今でこそ「B’zといえば『ultra soul』」とかって言われてはいますけど、出した瞬間からそう言われてたわけではないし、『世界水泳』というタイアップから始まって長年かけて「B’zといえば『ultra soul』」みたいな感じにはなりましたけど、」/松本孝弘
B’z ザ・クロニクル112ページ
「いわゆる「国民的ヒット」と言われると、「ultra soul」もそこまでではないし。ちょっと違うでしょ?僕らそういう曲がないんですよ。」/松本孝弘
B’z ザ・クロニクル112ページ
「なんか時間を経て、バンドの中での”ultra soul”の位置なんかも変わってきたよね。最初リリースしたとき、たしかにありがたいことにヒットしたけども、その後ずっと世界水泳でも使って頂いたりして。とにかくその時にドカーンと売れて、B’zの代表作って言うんじゃなくて、ほんと時間をかけて、20年かけて『B’zと言えば”ultra soul”』みたいなところあるじゃないですか。それはすごく良いことだと思う」/松本孝弘
B’z SHOWCASE 2020-5ERAS 8820-Day3 B’zPARTY会員限定メンバースペシャルインタビュー
B’zのリーダーでありギターの松本孝弘さんが、「ultra soul」が”国民的ヒット曲ではない”と答える理由は、
「ultra soul」は時間をかけて知名度を上げた曲だからと考えておられるそうです。
もしかしたらこの考えを聞いて、B’zのシングル売上ランキングをご存じの方は気づくかもしれませんが、松本孝弘さんがこのような理由で「ultra soul」は”国民的ヒット曲ではない”と答えるのは不思議ではないんです。
確かに「ultra soul」が表題曲になった『ultra soul』もオリコンチャート2週連続1位は獲得しました。
しかし、実は『ultra soul』はB’zシングル売り上げランキングではトップ10にも入っておらず、17位にランクインしております。
なので、B’zの”国民的ヒット曲”を挙げるならば、歴代最高のダブルミリオンを記録し、約202万枚の大ヒットとなったB’zの12枚目のシングル「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」を挙げるほうが正しいのかもしれません。
このような理由で松本孝弘さんは、「ultra soul」は国民的ヒット曲ではないとおっしゃっており、さらに
「僕らそういう曲がないんですよ」とコメントを残されています。
稲葉浩志「幅広くはない」
「昔の歌謡曲みたいに、家族がテレビの前に集まって全員が同じ曲を聴いてるみたいなことって今はないじゃないですか。だから、ものすごい幅の世代の人たちが同じ曲を知ってるっていうのは今はないですよ。そういうヒットの仕方っていうのはなかなか難しいんじゃないですか。」/稲葉浩志
B’z ザ・クロニクル112ページ
B’zのヴォーカルの稲葉浩志さんが、「ultra soul」が”国民的ヒット曲ではない”と答える理由は、
「ultra soul」はものすごい幅の世代の人たちが知ってる曲ではないからと考えておられるそうです。
稲葉浩志さんは昔の歌謡曲を例に挙げて、”国民的ヒット曲”はものすごい幅の世代の人たちが知っている曲であり今では難しいとおっしゃっています。
「家族全員でね。」/松本孝弘
B’z ザ・クロニクル113ページ
その考え方については松本孝弘さんも同じようです。
確かに稲葉浩志さんのおっしゃるとおり日常で音楽を聴く形態は時代とともに変わってきており、現代は自分の好きな音楽を個人で楽しむ時代なので”国民的ヒット”は簡単ではないのかもしれません。
ただ、25年間を日本で過ごしてきた日本国民のボクからすれば、B’zファン以外にも認知されていて、誰でもノリを知っているB’zの「ultra soul」はすでに“国民的ソング”だと思います。
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