B’z松本孝弘がギターを弾かなかった2年間
高校3年間は本当にバンド一色だった。高校を卒業して車の免許をとってから、車のほうがおもしろくなってしまって、2年間ぐらいギターを弾かなかった時期があった。その時期って、音楽から逃避していたんだと思うんだよね。なんていうのかな、高校を卒業して仕事をして生きていくという社会との接点みたいなものってあるじゃないですか。
大学に行く人は大学を卒業してから味わうんだろうけど。そのとき、“そんな甘いもんじゃないよな”ということがよくわかったんだ。よくわかったし、自分じゃ無理だなと思った。それで車というおもちゃがあって、そこに逃避していたんだと思う。そんな俺を見て、良い先輩が”ギターをちゃんとやったほうがいい”って散々いってくれた。松本孝弘(1992年)
B’z TWELVE ■松本孝弘の「忘れないでしょう」54ページ
日本が誇るロックユニットB’zのギタリスト松本孝弘さんですが、高校を卒業してからの約2年間はギターを弾かなかったそうです。
松本孝弘さんといえば、B’zのギタリストとして日本で知らない人はいないほど有名ですが、ギタリストとしても米音楽業界最大の祭典『第53回グラミー賞』でラリー・カールトンさんとの共作『テイク・ユア・ピック』が「最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム」賞を獲得しており、名実ともに日本を代表するギタリストです。
そんな松本さんにさえ、高校卒業後に社会を感じたときにはプロとしてギター1つで仕事をしていくのは自分には無理だと思った経験があり、ちょうどそのときに車の免許を取得したこともあってギターには触らず車に熱中していた2年間があるみたいです。
B’z松本孝弘にとってギターから離れた2年間は必要だった
でもその2年間は、今考えると無駄じゃなかったと思える。まわり道って必要じゃないかなと。決められた道だけで生活しているだけじゃなくて。知らなくてもいいことを知っていてもいいかなとも思うし、誰もが体験できないことをできたりすることもある。長い人生の中で、それもまぁいいかなと。だから、その時代も僕にとって重要だったと思う。松本孝弘(1992年)
B’z TWELVE ■松本孝弘の「忘れないでしょう」54ページ
プロのギタリストを目指しているなら回り道にも見えるギターを握らなかった2年間ですが、その2年間の中にもいまの松本さんの音楽に影響しているものがあるのかもしれません。
少なくとも松本さんは、自分にとって重要な時代だったとその2年間に意味を持たせて考えておられます。
松本さんが2年間もギターを弾かなかった時代があることには驚きですが、いろんな経験をされたからこそ深みのあるギターサウンドを奏でられるんだと思います。
コメント