B’z『MONSTER』について
『MONSTER』は、2006年6月28日にリリースされたB’zの15枚目のオリジナルアルバムです。
収録曲には、アルバムの1曲目に相応しいような激しいロック調のALL-OUT ATTACK、レゲエ曲調の恋のサマーセッション、アルバムバージョンのOCEAN ~2006 MiX~など幅広い曲が収録されているのが特徴です。
B’z『MONSTER』のタイトルの由来
「ただ、“モンスター”という言葉だけは、わりと最初の頃からありましたね」松本孝弘
B’z ミラクルクロニクル282ページ
「何もイメージはないんだけど、ただ言葉として”モンスター”という言葉がいいなと思って、一応、どっかに覚えておいてもらおうと思って(稲葉に)メールを送っといたんですよ。で、そのままレコーディングが進んでいって、〈MONSTER〉という曲もやろうかなっていう感じになった。だからタイトルとして決定になったのは、もうほとんどレコーディングが終わる頃で」松本孝弘
B’z ミラクルクロニクル282ページ
制作を始める前に松本さんが”モンスター“という言葉を思いついたそうで、忘れないように稲葉さんにメールで伝えておいたという秘話があります。
しかし、すぐに”モンスター”をタイトルを決定したわけでも、アルバムのコンセプトにしていたわけでもなく、「MONSTER」がタイトルになったのもレコーディングが終わる頃でした。
また、当初はこの”モンスター”という言葉に特別な意味は込められておらず、松本さんは『なんかいいなあ』と思ったから覚えておいたそうです。
「”キタキタ“と(笑)。
響きはシンプルでわかりやすいし、それで何もイメージしないっていうことがない言葉だったので。何かしらみんなイメージして。それこそバンドがモンスターだと思う人もいるだろうし、それぞれに何かあるんで、非常に面白い言葉だなとは思った。
ただ、聞いてすぐイメージしたことは、わりと外部にあって、それをやっつけて倒そうっていうモンスターではなくて、自分の中にあって。自分の喜怒哀楽じゃないけど、自分の行動とか思いとともに同じように・・・同じようにっていうのもヘンだけど、一緒に変化していくもの?とりあえず、自分の外側にしっかりあるものじゃなくてって・・・そういうものをイメージはしましたけど」稲葉浩志
B’z ミラクルクロニクル283ページ
松本さんからメールで”モンスター”という言葉を伝えられた稲葉さんは”キタキタ“と思われたみたいです。ですが、稲葉さんも松本さんと同じく『B’z自身がモンスター』という考えはもってはいませんでした。
B’zPARTY会員限定メンバースペシャルインタビューの書き起こし
また、松本さんがアルバムの制作にあたって『MONSTER』というワードを使ったことについては、2020年の10月31日から11月28日まで毎週土曜日に5週連続で開催されたB’z初となる無観客配信LIVE『B’z SHOWCASE 2020-5ERAS 8820-』の直前に配信されたB’zPARTY会員限定メンバースペシャルインタビューのなかでも話されていましたのでご紹介します。
■「MONSTER」をリリース
インタビュアー:15枚目のアルバム『MONSTER』をリリースするんですけれど、この”モンスター”というワードが松本さんのなかにあったということなんですけれど。
松本孝弘:そうですか・・・稲葉さんじゃなくて?
インタビュアー:稲葉さんじゃなくて。
松本孝弘:すみません、記憶にございません。
インタビュアー:(笑)。稲葉さんはなにかちなみに。
稲葉浩志:もしかしたら、「MONSTER」って曲があったから、曲のイメージからきてるのかもしれないしどうだろう。
B’z『MONSTER』のテーマ
「だから、自分の中にある欲みたいなものを想定してたんです。それを、単純に悪とすると倒さなきゃいけないものになっちゃうんで、そうじゃなくて、自分と一緒に膨らんだりしぼんだりするもんで、時にはそれに火がついちゃって自分が燃えてしまったりとかね、“そういうものがある”ということを前提に、それを知ってよく見るっていうのがテーマみたいな。観察ですね。だからもう”坊さんみたいになれ!”っていうことじゃないから、全然(笑)」稲葉浩志
B’z ミラクルクロニクル286ページ
「そういう自分のモンスターの解釈みたいなものは。書きながら”ここがキーワードと関連のある部分だな”みたいなの思いながら書いてました。書き方が変わったというのは特にはないですけど、意識としては詞の切り口を多くしたいなって思ってもできないことがあるので。だから、プチ・コンセプト・アルバム、かな」稲葉浩志
B’z ミラクルクロニクル286ページ
B’zのオリジナルアルバム「MONSTER」は先にコンセプトがあって、それに基づいて制作されたわけではありません。
でも、稲葉さんは書きながらキーワードと関連のある言葉を書いていることに気がつかれていたそうで、そういった意味では「プチ・コンセプト・アルバム」でもあるとおっしゃっています。
B’z『MONSTER』の収録曲
01. ALL-OUT ATTACK
02. SPLASH!
03. ゆるぎないものひとつ
04. 恋のサマーセッション
05. ケムリの世界
06. 衝動 ~MONSTER MiX~
07. 無言のPromise
08. MONSTER
09. ネテモサメテモ
10. Happy Birthday
11. ピエロ
12. 雨だれぶるーず
13. 明日また陽が昇るなら
14. OCEAN ~2006 MiX~
B’zのバリエーション豊かなアルバム『MONSTER』
B’zの15枚目のオリジナルアルバム『MONSTER』は、ロック、ポップ、レゲエ、アルバムオリジナルバージョンなどバリエーション豊かな曲が詰まった作品です。
このアルバムには松本さんが稲葉さんにメールを送ったという秘話が残っていますが、松本さんは自分が『MONSTER』というキーワードを思いついたことについては覚えておられないそうです。
そりゃアルバム制作から15年も経ってますからね。
でも、幅広い曲を網羅しているこの作品はまさに“モンスター級”のアルバムだと思います。
本記事を、最後まで読んでくださりありがとうございました☺
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